ふれあい給食

2月14日

新一年生が体験入学にやってきました。先輩一年生と一緒に工作をしました。

 


2月

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ポロシリを背に、子どもたちが真っ白な畑の間を通って学校にやってきます。マイナス20度の空気に、こだまのように何度も響く「おはようございます」が、色鮮やかなスノーウエアとともに、だんだんと大きくなります。
 
昭和のはじめ、まだこのあたりは電気が引かれていなかったそうです。ランプの明かりを頼りに当時の青年たちが興じたのが「百人一首」。娯楽の少ない時代、各家を移動して行われたカルタに若者は夢中になってエネルギーを投じたとのことです。

生涯学習推進委員会が開いてくださる「下の句カルタ教室」では、高齢者の方が朗々と読札を読み、子どもたちと遊んでくださいます。ランプの明かりで夜な夜な「百人一首」をしたのは、その方たちの前の世代のお話ですが、今の高齢者の方々も「百人一首」が得意で、子どもたちが「これなんて読むの?」と聞くと、即座に答えてくださいます。こうした行事を通して、子どもたちの高齢者の方への尊敬の念も高まります。実に素敵な光景です。

毎年2月に行われている「昔を学ぶ会」も大切にしたい学習の一つです。今年も祖父母の皆さんが孫の世代のために遊びと体験学習を準備してくださいます。今年はこのためにポロシリ農園で育てた大豆を「とうみ」「からさお」で脱穀する体験をします。また、ここでも、地域の方を読み手にカルタが行われる予定です。

先日のスキー教室も含め、広野小学校で行われている社会教育と学校教育のサンドイッチはまさに「社会に開かれた教育課程」につながる内容だと思います。学校教育は学校の中だけで閉じるものではありません。しかし、学校と地域の目標が共有されなければただのイベントや行事で終わってしまいます。そこをつなぐのが我々プロ教師の仕事であり、平成30年度の大きな目標です。                           
                    

1月

 1月 

 ポロシリ岳が朝日に染まり、赤い山へと姿を変えます。その荘厳で幻想的な姿を見ることができるのは一日のうちのほんのわずかな時間です。赤い山は体の芯まで凍えるような寒い朝ほど、美しく聳え立ちます。そして、子どもたちのランドセルから、熊よけの鈴が高い音色を響かせる頃、山は燃えるような姿を忘れたように、大地と空に蒼く溶け込むのです。

 2018年は、しんしんと降り積もる雪とともに静かに幕を開けました。今年の干支は戊戌(つちのえいぬ)。戊も戌も「土」を意味し、大きなことが起こることが予想されるそうです。また、草木が再生するために地に還るように、不要なものは切り捨てて、新しいチャンスを掴む年でもあるようです。何が必要で何が必要でないのか見極め、ビルドと共にしっかりスクラップしていく力をつけたいと感じます。
  
 さて、今年も立派なスケートリンクができました。鏡のようなリンクを見ながら、真っ暗なグラウンドに灯るリンク小屋の黄色い明かりや、散水用のタンクを積んだトラックでの深夜に及ぶ作業を思いだし、保護者の方々への感謝の気持ちでいっぱいになります。雪の日の校地やリンクの除雪、リンクの維持散水など、学校のためにいつも協力いだだいていることを忘れないようにしようと思います。                   
 

12月

 12月


 北風の冷たさに頰の感覚がなくなり、耳も凍りつきそうになります。呼吸をすると、冷え切った空気が胸の奥に入り込み、冷たい呼吸に鼻の穴さえ三角形になるような気がします。久しぶりに十勝の冬の厳しさを思い出しました。そして、改めてこの地に入植して開拓し、この冬の寒さを生き抜いた人々の偉業を思います。なんと大きな夢と強い意志をもっていたことでしょう。先日、子どもたちに二宮尊徳について話しましたが、孫にあたる二宮尊親もまた十勝(豊頃町)の開拓の父です。 
                  
 八広地域には「畑荒らしても、子ども荒すな」という名言があります。子どもたちは生活の糧よりも何よりも大切な、かけがえのないものだという宣言と、地域の子どもを地域で育てるという気概を感じて感動します。私たち教員が広野小学校の子どもたちに関われるのはほんのわずかな時間ですが、その子の人格を形成し、人生を設計するたいへん貴重な時間です。今、年度末を控え、もう一度広野の子どもたちを見つめ直す時間を取りたいと考えます。次年度を見据えながら、改めて気を引き締め、日々を大切に進んでいきたいと感じています。
 
 さて、平成29年も終わりが見えてきました。昨年は台風をはじめとする自然災害による農業への打撃を、目の当たりにした年でした。被災農地や農家はまだ完全に復旧したわけではありません。しかし今年は、平成27年度に匹敵するような豊作になるのではないかという報道もあり、少し胸をなでおろしています。
 
 去年に比べると、まだ少し山肌が見える岩内岳やポロシリ岳。目をつぶって横たわるカムイメノコが青空にくっきりと映える日には、今年はまだ話していないこの山の伝説を、また子どもたちに伝えたいという気持ちになります。寒さにかたどられた冬の山の美しさはまた格別です。この風景に元気をもらい、新しい年を迎える準備をしたいと思います。
 
 再来春のNHK朝の連続ドラマ「夏空」の舞台に十勝が選ばれたというニュースを聞きました。有数の晴天率や空がきれいなことが選ばれた理由だそうです。故郷がそのような形で認められるのはとても嬉しいことです。主人公は北海道の開拓者の影響を受けて人生を歩んでいく女性。ヒロインもまた、自らの人生を拓く開拓者です。                                             


11月

 11月

  初霜が降りた日、「わあ・・」と声をあげた1年生が真っ白なグラウンドに吸い寄せられるように近づいて行きました。上級生がそれを横目に、「ああ、そんなのすぐ溶けちゃうよ。」と大人ぶります。冬が始まる日は薄暗く空気まで灰色に見えて、何度経験してもなんとなく心細いものです。しかし、ガラスのような氷の板を手に、嬉々として登校する子に会ったり、きりりと冷えた道路を埋め尽くす赤茶色の落葉松の絨毯を見たり、秋まき小麦の緑の芽を覆う白い雪を見たりするうちに、いつの間にか思うのです。冬、来てもいいよ。                            
 
 ICT活用授業研究会や管内へき地複式研究大会、複式研修塾や校内授業研究があったこの1か月余り、学校はとても忙しかったのです。しかし、授業や実践を公開するということは、教員が自分の実力を振り返ることであり、自分の理想とする授業に気づくことでもあります。当日は失敗することもありますが、理想の授業をもたないことよりずっといいと思っています。本校の教職員は校内でも授業や実践を公開し合って着実に授業力をつけています。
 
 間もなく学芸会です。子どもたちには器楽や劇など、学校でしかできない集団で創りあげる喜びを味わわせ、精一杯自分を表現させて「自分が大好き」になる瞬間をたくさん積み重ねさせたいと思います。保護者や地域の皆さんには「大きな声で堂々と話せる」「自分で考えて行動できる」姿を見せ、子どもたちの未来と可能性を広げる「夢の舞台」を届けたいと思います。
 


10月

 10月


どっどどどどうど どどうど どどう。

 秋の澄みきった日差しが、ほんのり色づき始めた木々の隙間から明るく差し込みます。9月3日には八千代神社のお祭りがありました。豊作を祈願し、とったばかりの赤いイモと白いイモを担いだ子どもたちが、「わっしょい、わっしょい」と掛け声をかけながら眩しく照らされた道路を練り歩きました。7日の広野神社のお祭りでは、男の子も女の子もまざって、力一杯の子ども相撲が繰り広げられました。

 私は宮沢賢治の「風の又三郎」の一節を思い浮かべながら、最も美しい季節が始まるのを感じていました。地域を守る存在に感謝を捧げながら、次の世代である子どもたちへの愛情を示す習わしに、「子どもは地域の宝」であることを改めて感じます。将来この地を離れる子も、残る子も、この一日は、等しくふるさとの思い出となり、誇りや愛着となり、自分を愛するエネルギーに成長していくと思います。郷土の未来を支えるのはこうした一つ一つの小さな行事なのかもしません。

 ちょうど1年前、台風による未曾有の大災害が私たちのすぐそばで起きました。小さな雨粒は大きな濁流に姿を変えて、橋を壊し、道を飲み込んで、私たちの日常を押し流しました。いつ起きるかわからない地震、予測されながらも防ぐことのできない台風に加え、今年は「ミサイルの上空通過」でJアラートが発動する、という思いもしなかった脅威が迫っています。知識の備え・心の備え・物資の備えが必要だと感じます。

 
 

9月

9月

拓成の小さな花火大会に集まった人は20人くらいだったでしょうか。暗闇に子どもたちが握りしめる懐中電灯が、今風の白い光を投げ出します。普段は元気いっぱいのあの子は、こんなに暗く静かなところに住んでいるのだと不思議な気持ちになります。しんと澄み渡った夜空に、赤やオレンジの輪が大きく広がりました。美しい夏の夜です。花火が終わると、黄色の小さな光がいくつも空に浮かんでいるのが見えました。蛍です。今年で13回目だと教えてくださいました。小さな魂を思う日です。夏夏休みが終わりました。事件や事故がなくほっとしています。しかし、子どもたちが生活リズムを取り戻すまで、やや時間がかかるかもしれません。毎日の授業や学校行事に向き合わせ、達成感を与えることで、学校生活に意欲を取り戻すことができます。子どもたち一人一人の姿をしっかり認めてあげることが大切だと思っています。さあ、2学期。授業がいくつか公開されます。第3回目の校内研究授業(9/19 )は2年生、ICT活用授業(9/26)は4年生、複式研究授業は(10/17)は5・6年生で行われます。「見せる授業」を産みだすことに苦しさはあると思いますが、授業が改善されることで、子どもたちの学力・体力ともに向上しています。また、それに伴って校内のICT化も進み、複式授業の指導技術も伸びていると感じています。何よりも外部の方から「一体感」と称していただけるなど、校内の歩調も揃ってきています。充実した学びのその先に、子どもたちの未来があります。

8月

8月

真っ暗な畑に光が灯っています。こうこうと照明を灯してコンバインが動いているのです。笛舞交流の試乗体験では農業機械を間近に見てその大きさに圧倒されました。そのせいか、親しみを感じて作業を見ています。緑の畑を引き立ててきた黄金色の小麦は、時期が来ると昼夜を問わず刈り取られます。あっと言う間に始まって、あっと言う間に終わります。翌朝には麦稈ロールがきれいに畑に並んでいるはずであ7月26日の十勝毎日新聞には農林水産省が算出した全国の食料自給率(15年度)は39%、北海道は208%(14年度)、十勝は1249%(15年度、フードバレーとかち推進協議会算出)と出ていました。まさに、日本の食を支える驚異的な数字です。広野町に来て、農業を目の当たりに見て、十勝を誇りに思う気持ちと農業を尊敬する気持ちが高まりました。しかし、相手は自然です。計画通りには行くとは限らず、昨年のように大打撃を受ける年もあります。本当に厳しく、大変な仕事だと改めて思います。野菜を食べるとき、牛乳を飲むとき、肉を食べるとき・・・生活のあらゆる場面で生産者の苦労を感じようと思っていまこ子どもたちは夏休みも元気に学童に通っています。大半の家業は農家ですが、忙しい中でも、子どもたちの思い出になるような家庭での行事を入れてくれています。終業式には「自慢の子どもたち」という話をしました。広野の子どもたちには、素敵なところがたくさんあります。その理由の一つは保護者や地域の子どもたちへの愛情が深いからではないかと、最近思うのです。

7月

7月

ある朝、カムイの娘の顔が黒くなっていることに気づきました。ポロシリ岳の伝説の、娘の顔にあたる岩内岳の雪が溶けたのです。黒く見えたのは木々の深緑、深い命の色です。最後まで白かった、娘のお腹に当たる十勝ポロシリ岳の雪も、笛舞小の子どもたちに紹介しようと見上げた時には、数本の放射線になっていました。青い空、白い雲、深い緑そして、わずかに残る雪・・・季節は春から夏に変わろうとしています。笛舞交流が終わりました。5・6年生と担任の先生は交流の準備のために大変な苦労をしたと思います。また、低・中学年も飾りや会場設営など、受け入れの準備をがんばってくれました。おかげで広野小学校みんなの「おもてなしの心」が伝わる交流となりました。1年前、笛舞小学校を訪問したとき、照れくささでもじもじしていた子どもたち。挨拶の声も小さく、学校の課題を認識することになりました。今年は同じ子どもたちの、歓迎の集いでの立派な態度に感心し、自分たちが集めた記事や写真で作ったプレゼンで、自信をもって地域を紹介したことなどに感動しました。   そそして、笛舞小学校の子どもたちもまた、大きく成長していました。別れの時の「友達の歌」や、抱き合って別れを惜しむ子どもたちの姿には、ぐっとくるものがありました。たくさんの感動をありがとう・・そう子どもたちに言いたい気持ちです。運動会・遠足・からだチャレンジ・体力づくり・研究授業・笛舞交流、八広グランドワークと、行事や取組が目白押しの5〜6月でした。そんな中でも、各学級は落ち着いて日々の授業を組み立て、子どもたちにやる気や意欲を育んでいます。1学期も残り4週間。改めて、各自の目標に向かわせ、「できるようになったこと」「まだできていないこと」を認識させ、自分のよさやがんばりを見つける期間にしていきましょう。

6月

6月

運動会が終わりました。前日の雨がところどころに残る肌寒い一日でしたが、午後の競技が進むにつれ、雲が舞台の幕のように左右に分かれはじめました。「北風と太陽」の寓話のように、子どもも大人もジャージを脱いで、半袖姿に日焼けした健康な腕が眩しく現れました。久し振りに垣間見た青空のなんと清々しかったことでしょう。「終わりよければすべてよし」・・閉会式ではそんな気持ちで白い雲を見上げました。今年の運動会は「変化」を模索しました。大きな怪我なく実施でき、各競技のクオリティも高かったと思います。学級が赤白に分かれたため、担任の先生は子どもたちの喜びも、悔しさも両方受け止めなければならなかったことでしょう。勝つことも負けることも大人になるために必要な経験です。大切なのは本気で「勝ちたい!」と思い、この行事で魂が揺さぶられる子どもを育てることです。かっこ悪いくらい全力を尽くし、感動できる子どもであって欲しいと願います。また、4月からたくさんの「NEW」がありました。木曜日課、ICTの推進、職員会議の半減、物語文の研修、家庭学習のシステム化、児童総会の実施・・・。1年間が終わったとき、「変えてよかったな」と思える取組になるように、PDCAサイクルも短期に回していきます。続ける努力とともに、必要ならば途中で変える勇気をもちながら・・。

5月

5月

桜の便りが待たれる頃となりましたが、先週は20㎝近い降雪がありました。広がる雪景色と柔らかい風、厳しさと優しさが交差する「いつもの」広野の春です。そんな中、ポロシリ岳を背負って青空に舞う真新しい鯉のぼりを目にすると、この地に誕生した命が力強く育っていることを感じます。地域の宝である38人を預かり育てる私たちは、なんと尊くやりがいのある仕事に就いているのだろうと嬉しくなります。新年度、子どもたちの挨拶はまた格段とよくなりました。その影にある先生たちの指導と家庭のしつけを感じます。機会を見つけては「挨拶」についての小さな課題を職員室の話題とし、保護者にも話してきました。学校と家庭が同じ方向を向くというのはこういうことなのだと思い、感謝の気持ちを強く感じています。さて、昨年度は「カワル・ヒロノ」で数々の変革を計画してきましたが、実際の運用は今年度になって始まったものばかりです。新しいことには常に、ギャップやジレンマが生じます。一定の期間を経なければ効果は見えないので結論は急ぎませんが、年度途中であっても変更したほうがよいことがあれば勇気をもって変えていくつもりです。しかし、この4月の強風と大雪には、「いつもの」ではないものも感じます。気候をはじめとしてあらゆることに想定外を想定しなければならない時代だと思います。常に危機管理意識を強くもち、慎重かつ大胆に学校改善を進めていこうと思います。

4月

4月

風の匂いが変わりました。青空の色も、ほんの少し白を混ぜたような、優しい色に変わってきています。雪の下からは、ところどころ黒い土が顔を出し始め、春が駆け足で近づいてきていることを感じます。三寒四温とは元々冬の季語ですが、最近は春先に使われることが多くなりました。季節はこれから冬に戻ることもあり、行ったり来たりを繰り返しながら、前に前に進んでいきます。
あさて、3月末に新年度の児童会の役員が決まりました。「みんなのために」この学校をよくしたいという、子どもらしく可愛らしい演説が溢れる中、「自分のために」立候補したと言った子がいました。児童会役員って何をやるんだろうという「好奇心」やみんなの先頭にたって「やってみたい」という気持ちをもつことはとても素敵なことです。どちらの気持ちも将来仕事につくときに必要な気持ちだと思います。自分が社会の役に立つことの満足感、自分の仕事が人を幸せにした時の充足感。「人はパンのみにて生くるものにあらず」です。今回、小さな挫折を経験して涙を流した子もいましたが、気持ちを再生させる過程はまた未来の自分を助ける力となります。校長室に「またチャレンジできるから幸せだと思います」と言いにきた子がいました。そのまっすぐな瞳に映る未来を、とても眩しく感じます。